桧(檜)ひのきは、ヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉樹で、日本では非常になじみのある木です。
花粉症の方には辛いでしょうが、杉に次いで大変多く植林されています。
ヒノキ材はとても香りが良く、色合いも淡い紅色で美しく、耐久性や保存性が世界最高レベルです。
日本の歴史と桧(檜)
桧(檜)は、日本と台湾の一部に生息する日本固有の木です。
学名にも、ジャポニカと付くことから日本固有種となります。
このことからも、日本人に大変なじみ深く、相性の良い木です。
日本の現存最古の正史である「日本書紀」の神代の巻には、みなさんご存じに素戔嗚尊(すさのおのみこと)の話が書かれています。その中で、桧(檜)についての話が出て来ます。
素戔嗚尊(すさのおのみこと)が髭を抜くとそれは杉になって、胸毛を抜くと桧(檜)になり、
お尻の毛を抜くと薪(まき)になって、眉毛を抜くと樟(くすのき)になったとあります。
そして、素戔嗚尊(すさのおのみこと)は、杉と樟は船を作るのに使いなさい。
桧(檜)は「瑞宮みつのみや(宮殿)」を作るのに使いなさい。薪は棺桶を作るのに使いなさい。
と指導したと書かれています。

建築材としての桧(檜)
ヒノキ材は、本当に古くから法隆寺や伊勢神宮をはじめとした神社仏閣などで、神聖な木として使われてきました。
伊勢神宮では現在も遷宮(伊勢神宮の20年に一度の建て替え)のための建材として使われています。
また、法隆寺は世界最古の木造建築ですし、薬師寺の塔も1300年経った今でも維持されています。
そして、「檜舞台ひのきぶたい」という言葉があるように、床材としてもたくさん使われています。
これだけ多く大切な建物や神聖な建物に使用される理由としては、
非常に緻密でくるいがなく、しなりがあり折れにくい木材としての耐久性と保存性が世界最高レベルにあるからです。

桧(檜)は切ってから200年まで強くなり続け、その後徐々に弱まっていきますが、1000年程経ってようやく切った当時の強さに戻ると言われています。さらに、1000年経っても削るとまた良い香りがして、また使うこともできます。
桧(檜)の香りと効能
ヒノキ材は、仕上げると大変光沢があり美しく、無塗装でも使用できる人に優しい木材です。
そして何より、その香りです。
桧(檜)の香りには様々な成分があり、アルファピネンやボルネオール、よく名前が知られているヒノキチオールなどを総称して、テルペンと呼んでいます。テルペンは、抗菌効果も高いです。
さらに、フィトンチッド(高い抗菌性とともにストレス解消に効果)の含有率が高く、伐採後も発散し続けます。
フィトンチッドから除草剤や虫よけ、殺虫剤などをつくったり、抗生物質(こうせいぶっしつ)など人間の病気の治療や健康にも役立っています。
脳の活動と自立神経活動を鎮静化し、リラックスさせることも分かっています。 血圧低下や脈拍の乱れの減少、快眠など数多くの効果をもたらしてくれます。
こうしてみると、いかに日本の風土や日本人に相性が良い木であるかがわかりますね。
最後に、当オンラインショップでは、そんな桧(檜)の香りやパワーを手軽に感じることができる吉野桧のお香を販売しております。気になった方はぜひ、この機会にお試しにいかがでしょうか。
